本と狼煙

最近、友人から勧められたある本を読んだ。
初めての衝撃だった。
どこでそんなに克明に、私のことを知ったのか。。。と言いたくほど、まるで自分のことをそのまま書かれているような本で、3分の1を過ぎたあたりから、もう辞めてくれ、分かってるから!と、一人の部屋で思わず呻いた。
もちろん、その作者は私のことなど知るはずもない。
本を読んで、そんな思いをしたのは、初めてだった。
NYから帰って以来、折りに触れ書いている、自由、の話。
その本も、最後は、自由について、書かれていた。
分厚い本だったが、1日で読み切ってしまった。
途中で何度も、上がる呼吸で、息切れしそうになった。
鼓動が激しくなる。読み進むのが怖い。でも、その先に、何かの答えがあるような気がして、読み進んでしまう。
そして読み切った後の、あの何とも言えない、答えを放り投げられた感じ。
本を読んで、好きな瞬間でもあり、嫌いな瞬間でもある。
私は、お世辞にも読書家とは言えないが、面白い本を察知する能力にだけは長けているようで、本を読んで、外したことはほとんど無い。
それにしても今回の本は、
「ほら見ろ、お前はそういう人間だろ」と全て白日の下に晒し、言葉で表されて
落ち込んだような、すっきりしたような、妙な開放感がある。
口が裂けても、それがどの本だったかとは言えないけれど
これだから、本というのは、面白いのかと思う。
本は、書き手から一方的に放たれているようで、そうではない。そこに居る、顔の見えない読み手に向けて放たれているものであり、それは、確実に、何かの答えを待っている。
狼煙を見て、戦況を知る離れた味方同士のように。
この本は、しばらくの間、私の余暇のひとときを支配することになりそうだ。

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