立待月

何となく気になって見あさっていた動画。
こんな言葉が、耳に留まった。
「私の演奏は、、、、怠け者?(っていう感じじゃないかしら)」
某番組での矢野顕子さんの言葉。

〜〜〜
ここ半年くらいだろうか。
スペインから帰ってきた辺りから
同じキーワードでくくられるモノが
何度も心のフックに、ひっかかってくる。

ヘレスで観たフラメンコカンテの
心の裏側に貼り付くような、内側で爆発するような
抑えた歌い方。

ある演奏家を評して
××さんの演奏って
とてつもなく行くのに行き切らない
そこが良いよね、という、ある別の演奏家の感想。

沢山ある音を簡略化している、という矢野顕子さんの言葉。

つい聞いてしまうのは
Corinne Bailey Rae や Lizz Wright。

ある作曲家の、とある曲
「聞いたあとで何も残らない曲を書こうと
思いました」

〜〜〜
最近書いた新曲は
今まで書いた中で、もっとも暗く、静かで平坦で
人によっては、30秒で寝るかもしれない。
でも
人によっては、吐きそうになるほど真ん中に来て
胸の奥を抉り取られるような
感覚になる、かも、しれない。

社会問題と恋愛が同居し
登場人物の主人公が、途中で入れ替わり
いわば、独演の朗読劇の様相。

今回の曲は、なかなか出来なかったというよりも
書いてから
こんな裸でいいのか
こんな盛り上がらない曲を
書いていいのか、という葛藤だった。

自信が無い時はだいたい、盛りがちだ。
足して元の姿を隠すことで、ごまかしている。
引く、ということは、服を脱いで
裸を晒す、ということ。

〜〜〜
9月になった。
歴史的酷暑だった夏の光も褪せ
夜の散歩中には、虫の声も聞こえる。

秋の夜長には
盛り上がらない曲で飲む酒が美味い。

新しくかいた曲は
朝焼けに紛れてひっそりと
誰にも知られずに沈む立待月のように
歌いたい。
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