電球の灯り

インテリア大好きの私は
街へ出ても本屋へ行っても
ファッション関係よりも、インテリア系の本や店にばかり目が行ってしまう。
そんな私が18歳で家を出て以来
部屋の照明で一貫しているのが、電球の灯り。

蛍光灯は、どうも落ち着かない。
流行りのLED球も試したが、電球色にすればいい、という問題ではない。
灯り自身が持つ、温度の問題。

これまでは、人も来るし、あんまり暗くてもな、と思いながら
理想よりかなり明るくしていたのだけど
思い切って、間接照明中心のライティングに
先月半ばから移行し始めている。

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小学校の時、とても仲良くしていた友達が
お互いに転校して、電車で30分ほどの距離になった。
それで、長い休みになると
それぞれの家を往復して、互いに泊まり合っていた。
泊まりっこ、と、呼んでいた。

その子の家に初めて泊まらせてもらいに遊びに行った時。
夜になると、その家の、照明の暗さに驚いた。
私の家は、どの部屋も過剰過ぎるほどの蛍光灯で
ぎんぎんに照らし出されていたのに
その子の家は、門灯から玄関、階段、ダイニング、居間
ひいてはその子自身の部屋に至るまで
仄明るい、電球の灯りだった。

ダイニングテーブルの真上には
洒落たアンティーク風の、アンバーガラスのシェードのかかった
小さめのペンダントライトを低く吊るしてあり
その下には、丁寧に作られたサラダと、肉料理と、煮物がいくつか
大きな、趣味のいいお皿に盛られていた。

ご飯と味噌汁だけは専用のが配られた。
お父さんが帰ってくるのを待って、夕ご飯は始まる。
自分の好きなのを、自分の取り皿に取って食べるというスタイルで
そこはいつでもそうだったらしい。

私の家は、父の帰りは
起きている間に帰ってくることは数えられるほどで
料理も、本人の分にきっちり分けられていたし
家族全員が揃ってご飯を食べることは
ほとんど無かった。

その子のご両親、弟さん、友人、私の5人で
そっちももっと食べなさい、とか、ほらこぼさないで、とか言われながら
わいわいと食べた夕食は、今でも忘れない。
そしてその時の、あの、暖かい灯り。
もし自分が、自分で生活するようになったら
きっとあんな灯りにしよう。
そして、大皿からみんなで料理を取り分けるような
そんな食事がしたい。
長い間の、憧れだった。

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まだライティングの改造計画は半分ほど。
ずうっと探していたフロアランプと
オーダーしたペンダントライトのソケットが到着するのが
きっと8月の中旬。
それが揃ったら、とっておきの、あのお酒で
今練習中のタパスを2、3品作って、一杯飲むんだ。

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