音楽道

昨日吹奏楽の演奏会打ち上げ2次会場でTVがついていて
ふと目に入ったその映像が面白そうだったので、帰宅して調べたら、昨日と今日で2夜連続で放映される「黒部の太陽」の前編だった。
黒部ダム建設の苦闘を描いた小説をもとにしたドラマで、以前に石原裕次郎主演で映画化されている。今回の主演は香取慎吾氏。TVで一瞬だけ見えた演技にも引き込まれ、今日は一日家にいたので、後編を最初から見た。
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久しぶりに、良いドラマを見た。
何を描こうとしているのかがはっきりとしていて、現場に働く男たちの苦悩、やるせなさ、どうしようもなさ。戦後の混乱期で、一人一人がそれぞれの事情を抱え、それでも、前に進まねば仕方ない、という状況。そして、土木の現場全体として、なんとしてもこれを、完遂させるのだ、という強い意思。上層部と、実際に働く人間との、意思の疎通。
80mあまりの破砕帯(岩盤の中で岩が細かく割れ、地下水を溜め込んだ軟弱な地層。そこを叩くと毎秒660Lの、しかも-4℃という冷水が猛烈な勢いで噴出、出水事故につながる)を掘り進むのに7ヶ月を要し、殉職者が170名を超えるという難工事で
もう手だてが無い、無理だ、人間は所詮大自然には勝てない、どうしようもない、という空気が日増しに濃くなる中、何がこの工事を完成させたかというと
技術力でもなく、運でもなく
ただひとえに、それをやり遂げようとする男たちの、「これをやり抜くことが、この国を支えるんだ」という大きな使命感と
それをやり遂げようとする、熱い想い、彼らの体温と、高き誇り。
【誇り】。。。
誰に認められたいとか、有名になりたいとか、そんな、安いものではない。
誰がなんと言おうが、これが自分の仕事だ、自分の意思だと、誇りを持って、やろうとすること。かれらの熱き血潮。
苦悩を抱え、何度折れても、やはり、前に進む。
最後に流れた、現在の黒部ダムの映像に、涙がこぼれた。
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昨日の演奏会で、歌を聴いてくれたある人が
「”音楽道” っていうのが、あるんだなあ、と思った。」という感想をくれた。
何よりも嬉しい、褒め言葉だった。
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今日のドラマに感じたのは、求道とも言える、ダム建設に携わった人々の、誇り高く、熱い生き方。
そういう真の誇りを持った人間で、ありたいと思う。

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