すべなみ

吾妹子に 恋ひてすべなみ 夢見むと
われは思へど 寝ねらえなくに
(わぎもこに こひてすべなみ いめみむと
われはおもへど いねらえなくに)
(柿本人麻呂歌集より)

===
先週ふと思い立って買った万葉集撰。
当時の日本語の、言葉の瑞々しさ、響き、柔らかさ、含み具合。

色々な言葉が心をとらえるなかで
この歌の”すべなみ”という単語の響きや語感に鳥肌が立った。
なす術が無いほど思い溢れ余って、どうしようもないこと、
転じて切ないこと、などを表す言葉らしいのだけど
”切ない” と聞くよりも
もっと深淵に秘めた、抑えた感情を
柔らかく一言で表している気がする。

この単語だけで1曲書けそうだ。
想いが募ってどうしようもなくて
せめて夢に見たいけど
思えば思うほど眠れなくて、夢も見られない、という内容は
今も次々生まれては消えて行くPOPSの歌詞にも通じるものがあり
今も昔も、人の気持ちというのは
あまり変わらない。

言葉は古典ではあるが
中身は今も新しい。
これを書いた人の気持ちが
ぐっと、伝わってくる。

〜〜〜
快晴の今朝、朝寝に微睡んでいたら
朝っぱらの9時から家のまん前で、爆音で始まった、選挙演説。
色々言葉巧みに主張しているが、内容が全く無い。

アベノミクスは意味ないです!
原発は廃止しなきゃだめでしょ!
福島の避難民、お母さんは子供が被曝してないか心配してるそうです!
消費税は撤廃しなきゃ!
ブラック企業よくない!
中小企業頑張れ!
オスプレイ廃止しましょう!

自分の言葉に酔って、だんだん声が上ずっているが
一般論を沢山並べて
”では私は頑張って参ります!応援よろしくお願いします!”
と言われても、この人が何を頑張りに行くのかが全く分からない。

〜〜〜
沢山言葉を並べるよりも
たった一言で
その背景まで伝わるような
そういう言葉を、紡ぎ出したい。

〜〜〜
快晴の大阪。
もう梅雨明けかな。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です