フラメンコ曽根崎心中

3/16から始まったSOLO&DUOツアーを4/1に終えた後
これを見て帰ってきた。
フラメンコ曽根崎心中

昨年3月、スペインへレスに見に行った
鍵田真由美さん・佐藤浩希さんフラメンコ舞踊団の
皆さんによる舞台。

私がフラメンコを始めるきっかけになったのが
この、フラメンコ曽根崎心中をテレビで見たこと。
その詳しいいきさつはこちら。
【スペイン旅行記その4~時の螺旋・過去から今へ~】

何か大きなチカラが後ろから押してくるような流れに乗って
昨年、急遽行ったヘレス。
そのあと、この曽根崎心中のリニューアル再演を聞き
ずうっっっっっと楽しみにしていた。
5日間の公演。

練り上げられた千秋楽も得難いが
初日のパッキパキな感じを見たかった。

====
あらすじは周知の通り

恋仲である天満屋の遊女お初と、内本町の醤油商平野屋の手代・徳兵衛が
悲恋の果てにお初天神で心中した事件。

西国三十三カ所巡りの歌が流れ
舞踊団の方が舞台を練り歩く。

この歌を書いているのは宇崎竜童/阿木燿子さん。
一番、天満の太融寺、、、と
馴染みのある地名から始まる。
この歌の
”一番” が  い↓ち↓ば↓ん、
”十五番” が じゅ↓う↑ご→ば→ん、と
関西弁の”いちばん” ”じゅうごばん”といった
歌うような発音に添ったメロディになっていることに
東の方は気付くのだろうか。

金を騙しとられ、友に裏切られ、

死して身の潔白を証じようとする徳兵衛の、慟哭と失望

演じるのは、佐藤浩希さん。
金を騙しとった、九平次の、姑息さと、ふと漂う孤独と寂しさ
演じるのは、矢野吉峰さん。

愛する人に感情をぶつけ、身を捧げ、守り、共に命を終えようとするお初の慈愛、哀しみ
演じるのは、鍵田真由美さん。

追いつめていく町衆。
演じるのは、舞踊団の方々。

見知った人がそこで演じていることをすっかり忘れてしまう。
三者と多勢による
あまりに生々しく
あまりに人臭い(人間臭い、ではなく)
表現の露呈とぶつかり合い。

町衆に打たれ、文字通り身も心もぼろぼろになった徳兵衛が
舞台の真ん中で自失する場面で
急に目の前に、見知った佐藤浩希さんではなく
”徳兵衛”そのものがクローズアップされて迫ってきて
何度か本当に、吐きそうになった。
凄まじかった。

そして二人が運命に向かおうとする場面。
土佐琵琶の黒田月水さんの弾き語りに
魂を持っていかれた。
単音の伴奏。舞台上方から落ちて来る声。
究極の弾き語り。
あの数分で、一気に舞台が時空を超えた。

〜〜〜
舞踊の素晴らしさはもちろんだが
音楽、表現、舞台構成の拮抗が素晴らしい。

二人の愛の形については
実際にこの演目をヘレスで上演した時
当地に”愛し合って死ぬ(心中)”という考え方が無く
まず心中とは何か、から説明する必要があった、とおっしゃっていたが
心中が究極の愛の形かどうかは分からないし
少なくとも自分は、愛したなら生きて貫きたいが
感情をさらけ出して相手を全力で愛する、という愛し方には
深沁するものがあるし
それを演じる鍵田真由美さん、佐藤浩希さんの両氏の表現には
本当に感嘆した。

〜〜〜
終演後、残る感情は様々。
ハッピーエンドではないし
カーテンコールも
さっき舞台で死んだばかりの人が出て来る(笑)ので
ちょっと不思議な感じがする。

出演された方もそうなのか
満面の笑みで出てくる方は居ないし

観客も、良かったね〜〜!!というような興奮気味の人は少ない。
それぞれに
愛の形を考えているのだろうか。
公演は、明日で終わり。
新国立劇場にて。
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