十三・瞬夏夕景

ここのところ、愛犬の香雪との散歩は
所用の合間ばかりで
落ち着いて散歩してやれなかったので
今日は早めに帰宅して、いつもより長く歩く。

最近、香雪は、自分の気に入った場所を
わざとゆっくり歩くようになった。

「小路(こみち)」と呼んでいる場所があり
こゆき、こみちだね、というと

殆ど私の足に絡み付くようにしてゆっくりゆっくり歩き
楽しいね、とでも言うように
時々確かめるように、こちらを見上げる。
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長い間、夏は嫌いだったのだが
十三に引っ越して、香雪と暮らし始めてから
好きになってきた。

日中、焼け付いた熱をそのまま帯びた空気も
夕刻になれば少しおさまり、風が出て来る。
その向かい風に耳を揺らし
立ち止まって香雪は、風の音を聞く。

街の匂い、道の匂い、仲間の匂い、季節の匂い
ひとつひとつ、味わいながら。

私はとても早足なので
今までこんな風に、ゆっくりと歩くことは無かった。

夕焼けを見上げながら、香雪と歩いていると
詰まった頭が、ほぐされてくる。

===
もうこの街に住んで丸5年が過ぎ
香雪との暮らしも4年目。

最近引っ越してきて
香雪も、最近一緒に暮らし始めたような
気がするのに。

===
人生なんて何だか
ほんの一瞬の出来事なんやな。

人の歴史など戦争の繰り返しで
たまたま自分が生まれた国と時代が
戦闘域じゃなかっただけのこと。

今日もとうとうパレスチナがガザに侵攻し、また、戦火が始まった。
あと50年もすれば
自分や自分の周りの人も居なくなり
あと100年もすれば
今生きている人のほぼ全員が入れ替わる。

すぐに終わってしまう夏みたいに
ほんの一握りの誰かの記憶に
日焼けのように一瞬焼き付けて、人は彼の岸へ旅立っていく。

この平和な夕焼けの下を
いつまでのんびりと歩いていられるのだろう。

戦火は無くとも、天災、人災、禍災
次はいつ自分の番か知れない。

ふと振り返ると今携わってくれている人々は
音楽の場、研究の場、友人、よく行く飲み屋の大将
本当に、得難い、宝物のような人ばかり。

まだ見ぬ、これから出逢う人もあるだろうけど
この宝物のような人々との時間を
本当に大事にしたいと思うのだ。

===
うーん。
夏の夕暮れは
感傷的になりすぎていけない。
さっさと曲でも書きますか。。。
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