空いた本棚に

大掃除をした。
もう長いこと、処分しなきゃな、と思っていた、高かったけどもう10年以上着ていないコートを、少しの感傷と共に捨てて、拭き掃除をし、掃除機をかける時、目に入った本棚。
小さな小さな本棚の、上段の殆どを占めている、ほぼ全部が頭に入っている、料理のシリーズ本。まだ料理が全然出来ないころに無理して買った12冊の一連の本だけど、ここ何年も、見ていない。
ぱらぱらと開いてみる。ちょこちょこ書き込みがしてあったり、料理の最中に飛んだ食材のシミが懐かしい。
料理の鉄人が流行っていたころに、鉄人さんが書かれたもので、料理の基礎も丁寧に書いてあって、気持ち的には惜しいけど、もう全部、知っていることだ。
新しい料理も覚えたい。
でも
「これを捨てるのか。。。?」
捨てるのにあまり抵抗の無い私だけれど、ついにその時が来たのか。15年以上自分の本棚を占めてきた、私の、料理のバイブル、だったものだ。
一冊を試しに、ゴミ袋に入れてみる。
・・・思いの他、何の抵抗も無く、次の本を入れてしまえる。
そうして結局、長い間本棚を占めていた12冊の本は無くなり、本棚の上段は、まだ見ぬ新しい本が入る日を待つことになった。
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先日、レッスン閉講のお知らせをここに書いたのは、自分への決意表明。不言実行も美学の一つだけど、不言実行は、不言不実行するのも容易だ。私は、有言実行したい。
30代で得たものの中から、要る、要らないを選択する時期。
この先の道は、これまでより険しい。全てを背負って、この道の向こうへ行けない。
エベレストの上まで行こうと思ったら
自分自身の知力体力ももちろん必要だが
必要最小限且つ、最大の役割を果たす物と人としか、行けない。
必要で無いものを持って上がることは、自分はおろか、全員の命を脅かすことになる。
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何年もかけてエベレストに登りたい時と
休日に、近くの数百mの山に、みんなでわいわいと登りたい時がある。
その時々で、持ち物も、同行者も変わる。
今までは、それを全て一緒に考えていた。
みんなで近くのキャンプ場へ行くのに、手分けして、バーベキューの食材全部持って行けるのに、絞り切った、必要最小限の荷物にしようとしたり
エベレストの上に行くのに、まだ登る能力が未熟な人を追い立てて、一緒に上がろうとしたり。
ここ1週間ほどでしたのは、二つの準備。
まだ見ぬエベレストの頂きに挑戦するための準備と
いつも周りを囲んで見守ってくれる仲間達と共に過ごす準備。
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ぽつんと空いた本棚には
スペインで覚えたタパスのレシピを書いた本と
アレンジのための専門書が入る予定だ。

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