山越え1つ目

一昨日、アルテイソレラ発表会、終了。
今年はロンデーニャ2曲、カンシオンポルブレリア、グアヒーラ、タンゴデマラガ、ガロティンの6曲。

昨年から始めたフラメンコカンテ。去年の発表会では比較的カンシオン(歌謡曲)系が多かったのでまだ普段の自分に近い感じだったが、今年はガチフラメンコがほとんど。ロンデーニャとか、、、( ;´Д`)

今回はお題を数ヶ月前という比較的早期にもらっていたにも関わらず、難曲であるということに加えて、根本的な問題が全然解決せず、まともに取り組めずにいた。

というのは音源を聴いて音を取っても、そりゃ音程通り歌うのはそれなりに歌えるけど、全くフラメンコらしくない。そのことに辟易して、歌っていても、違う、これじゃない、そーちゃうやろお前、と自分に突っ込み、自分の録音を聞いてやる気は無くなり、原曲を聴いてさらにその違いに悩む日々。

去年は、アタクシ始めたばっかりなんで〜〜テヘペロ(・ω<)☆で許されることも1年過ぎたらそうは行かないし言えない。

できない悩みもキツいが、分からない悩みもきつい。

違うのはハッキリ分かるのに何が違うのかが分からない。

違いが分からないからやっても無駄が多い。

とにかく聞いてとにかく歌うなんていう数で勝負系は、見聞きしただけで瞬時にその構造が直観で感覚的に分かって且つそれを勝手に体現出来ちゃう天才がやること。

 

曲りなりにも発声も15年くらい教えてきた立場でもあるのに、彼らの発声の構造から分からない。そもそものスペイン語の発声発音の日本語との違いも明確にある。カンテの発声法と今まで自分がやってきた発声や得てきた発声法の知識との違いについても、一体何がどう違うのか、どんだけ音源を聴いてもスペイン語のニュースやら映画を見てても、発声発音法の理屈がわからない。

 

ネットを検索してみてもとにかくカンテに関しては嘘ばかり。腹式で歌うとか喉を絞るとか。なんやそれ笑 腹式てw そりゃ呼吸法やwww

 

それでも分からんまま歌って練習することは出来るが、違う道をただただ歩いていても目的地には辿り着かない。

===

よく音楽の現場でも、とにかく聞け、聞いて真似しろと言う指導は未だにかなり多いが、そんなんでは上達しない。

道を間違ったのをそのまま気づかずに歩いてたら正しい道に出たなんてことはまず無い。よしんば偶然合ってる道に出たとしても、何でそこに着いたのか分かって無い以上、また同じ間違いをする。

絶対に研究せなあかん。絶対に。

その間一ミリも進んでないように見えても。

 

とにかく真似しろ系とセットで売ってるのが”無駄な練習は無い”だが、無駄な練習はある。無駄だったということが分かったという意味では無駄では無いのかも分からんが、練習に費やした無駄な時間の自分への言い訳もしくは慰めにしか過ぎない。

===

共演するスペイン人本人達にも発声や発音について聞いてみたが、ん?普通に歌ってるだけだよ?と言う。そらそーーーよな聞いた私が悪かった。現地の人にとっては普通のこと。

 

”スペイン人はもともと喉が強いからあいつら喉を絞って歌ってもヘーキなんだよ”とかいう人もいたが、隣で聞いてても喉なんか絞ってない。そういう意味では、生粋のヘレスの歌い手の真横で歌えるというのは絶好の機会。

 

発表会のリハが本格的に始まってからはずうっと彼らの観察に集中していたが、彼らがリハの合間に、呟くほどの小さい、割と透明な声で練習してたってめっちゃくちゃフラメンコだし、声量とか喉を絞るとかいう話ではない。

 

マヌエルに一つ、聞くべき音源を質問して、帰ってきた答えが私が好きな歌い手だったので、その人の音源を何度も聞いてよーーーーやく、そうかああああなーるほどーーそれかぁーーーー!と発声について一つ謎が解けたのは本番2日前。

 

導き出した答えが合ってるか、マヌエルやトロ達の発声を見て聞いて確認したから間違いない。

しかし、わかったのと、やれるのとは別。一日練習して、その発声でやることは一応は出来るけど、やったことないから持続しない。持たない。その筋力が無いし、すぐいつもの発声に戻ってしまう。

 

でも、喉も今までより全然疲れない。これまで毎回フラメンコの本番のたびに、リハの段階で枯れて潰してきてたけど、これでやると録音してみても、自分では少しそれらしく聞こえてるし、声枯れも全然マシ。

 

さて本番。

楽しかったー!とは正直言えない。自分の課題が多すぎる。消化不良、根本的な課題、フラメンコというものへの取り組み。

 

それでも共演したマヌエルとトロという、生粋のヘレスの歌い手は、リハの間に悩んで凹んでいても、お前は良くやってるよ、よくなってきたやん、今のは良かったよ、あと、ここはこうだよ、フラメンコは本当に難しいから、少しずつだよ、僕らもそうやってやってきたんだから、と沢山教えてくれたし、褒めてもくれた。

 

本番中。歌ったりパルマを叩いたりしていて、ふと訪れる楽しい瞬間は此処そこにあった。隣で久しぶりに宝塚から帰ってきたヒロキさんがめちゃくちゃ楽しそうにハレオってパルマってたのに乗せられて、無心で歌える場面もあったがその歌がフラメンコらしい、ということとはあまりに全然遠いので、楽しかったがそれが良かったのかはどうだか。

 

まあそれでも、今出来るだけのことはやった、かな。。。。。

 

カンテ歴これで約1年半。楽しい!新鮮!面白い!な時期は過ぎ、これからは苦悩が始まるのは分かっているが、昨日一カ所、自分でも、今のはカンテ的にも多分良かったし多分踊りともばちっと噛んだ!という箇所があったので、それをサカナにこれからもやっていこ。

 

というわけで。 発表会お疲れ様でした。踊り手の皆さんの1年の努力に去年も感動したけど今年も感動した。そしてマヌ、トロ、アントニオおにいちゃん、むちゃgraciaよ。誠さんも色々ありがとう。真由美先生も。そして今回も使ってくださったヒロキさん、本当にありがとうございました。 13322074_295507017449186_5318874628405580486_n.jpg

Follow me!