スペイン・ラマンチャ公演へ〜その5、あの蜃気楼の遥か向こうへ〜

本編に入らないまま初日終わりで放置していたスペイン紀行。もう2ヶ月も!経ってしまったけどこのことは更新しとこうかな。
 
マドリードに深夜到着し、翌日マドリードで1日遊んだ後、空港でアルテイソレラの皆様と合流、一路トレドはアスカイカへ。またまた深夜着、そのまま軽く乾杯し就寝、翌朝から舞踊団の方はリハ。ミュージシャンは夜から参加。なのでバスに乗ってトレド市街地へ行ってみる。
 
バス停。意外に正確に来た。
 
    
トレド市街地に入ると、なかなかの観光地。
 
まずは会場である大聖堂を拝んどこー、と、軽い気持ちで寄ってみた。
 
のだが、これが大間違いだった。
 
こちら裏口。この辺りに居た頃はまだよかった。
 
     
大聖堂に近付くにつれて鳥肌が止まらない。鳥肌というより悪寒。
 
 
中に入るつもりは無かったのに吸い込まれるようにチケットを買って中へ。
    
全身、足の先まで総毛立つ鳥肌、暑いのに止まらない寒気。髪の毛まで逆立ってる気がした。
   
写真を撮ろうなどという気が全く起こらない。さっさと早く出たいような、ずっと居たいような、奇妙な感覚。
  
どんな歴史かは知らない。しかし此処其処に満ち満ちる、息も出来ないほどの、累々と重ねられてきた人の情念。
   
否、もはや、怨念。
   
歴代の司祭の肖像画の飾ってある部屋があり、最初の司祭は1500年代。そして今へ。5世紀を超える時間。
   
一番大きな黄金の祭壇の裏に回ると祭壇の地下につながる小さな門があり、きつく錠をされている。中を覗くと真っ暗だがおそらくかなり広い地下室になっていて、この門から噴き出してくる情念がもう物凄くて吐き気すらした。霊感のある自覚は無いのだが、時折、こういう感覚に襲われる。
 
祭壇を正面にすると両翼から飛び出しているように配置されている物凄いパイプオルガン。
 
      

 
美しいというよりもはや怖い。
 
リハは夜からなのでのんびり市街で遊ぼうと思っていたが、しんどくなって1時間半でカテドラルを退散。そのままカテドラル前の土産屋に駆け込み、掴むように鳩の描かれたネックレスをひとつ買って身につける。気休めに土産屋を回り、青いタイルの鏡を買った。
 
      
バスで戻る車窓には、渇き切って太陽に疲れた大地。そこに生きる人はどこまでも逞しく、日本の都会では感じるのが難しい、原野のヒトヂカラを感じる。
 
   
それにしても、前日マドリードでゲルニカを見たときから頭に巡るのは
   
いつの時代も人は
何と戦おうとしているのだろう。
    
ーーー
 
あの蜃気楼の遥か向こうに見えるのは
終ぞ憧れてまだ届かぬあの城か
もうどれほど歩いたのか
手がかりの地図も失って
  
痩せこけた頬は孤独の旅の証
焼け付いた瞳には最早涙も無い
白く枯れて 果てた骨を標に 
越えてく 累累と
 
灼熱の砂漠に 零れながら乾く
魂を流れた血潮に濡れた脛で
太陽と月とが交わるあの海を
従える岬に建つあの城を目指し
 
さぁ巡礼者よ鐘を鳴らして
大地の果ての同志に届けろ
 
見渡せる限りの砂塵の波に消えた
夢に潰えた屍が刻んだ影
手を差し伸べる者は誰一人居なくて
でも感じてるんだ あの城を目指す   誰か
 
さぁ 巡礼者よ鐘を鳴らして
大地の果ての此処まで届けて
そして
辿り着いたら、鐘を鳴らすんだ
終わり無き旅の 始まりを
 
あの蜃気楼の遥か向こうに見えるのは
ついぞ憧れてまだ届かぬあの城か
 
それともただの幻に過ぎないのか
聞こえるのはお前が鳴らすあの鐘の音
 
【haci〜巡礼者】

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