For All We Know 〜マンボ松本氏

水無月初日の朝、起き抜けに見た1通のメール。

【マンボ松本さんが、6月1日午前1時25分頃、広島のツアー先で亡くなられました】

・・・・・?!
京都時代を過ごした、古き仲間の1人。
いつ会っても、あの笑顔で
「めぐちゃん☆ 頑張ってるなあ!よおし、俺も!^^」
彼が酔いどれに時折弾きながら歌ってくれる
For All We Knowが好きだった。

===
全く仕事にならず
電子顕微鏡の部屋でただ時間を過ごしただけの研究所の後
週末の宮本憲くんとのDUOリハ。

研究所からの帰り道
よくリクエストして歌ってもらったその歌を
何度も聞いて帰ってきてたので
憲くんにマンボちゃんの話をしながら
次のライブは1曲、マンボちゃんに捧げよう、と
“For all we know” の楽譜を取り出し、キーを合わせ
間奏でアコーディオン弾くわ、とケースから取り出して
1曲弾いたところで
急に、思い出した。

私がこのアコーディオンを買うきっかけになったのは
他でもない、
マンボちゃんだった。

==
京都時代、いつも仲間とたむろっていたBarが西院と伏見にあって
ある日、仲間内でバーベキューをしたことがあった。
丹波橋近くの河原で、総勢、いったい何人居たのだろう。。。

仲間内にはギタリストが多く、みんなギターやハーモニカを持参して
飲んで食べては
SOULやブルースの曲を歌ったり、演奏したり。
マンボちゃんとは、会うたびに
鍵盤って、何か電気つながなあかんかったり
アコースティックピアノは運べないし、こういう時悲しいよねーという話をしていたのだが
その日マンボちゃんは、小さなアコーディオンを持ってきていた。

「!!!マンボちゃん、それええなあ!」
「ええやろ^^ これやったら、俺らもこういう時音出せるやん!
めぐちゃんもどう?これくらいやったら安いで☆
ピアニカやと、吹きながら歌われへんしな!(笑)」

歌うことも好きだったマンボちゃんらしい発言。
後半、そのアコーディオンを貸してもらって弾いたり歌ったり
酔いに任せて裸で川に飛び込んだやつを煽ったり。

あまり綺麗な川ではなく、川からあがったヤツが痒い痒いと訴えるのを見て
死ぬほど笑って
ヘドロくさい彼らを車に乗せて帰り、うちでシャワーを浴びてもらって
そのまま夜は、またBarへ繰り出して、朝まで飲んで。

本当に楽しい一日だった。
それから間もなく、新京極の裏路地を入った古い楽器店で、
赤いかわいらしいアコーディオンを見つけて、即購入。
それが今持っているアコーディオン。

ある日買った直後のアコーディオンを、マンボちゃんが見て
「いいねえ、その赤!めぐちゃん!・・・いい☆」
短くて、思いのぎゅっと詰まった言葉を並べる、独特の話し方。
メールの書き方も、喋り方も、全く同じ。
マンボちゃんの鍵盤、帽子、
彼の印象はいつも、彼のぱかっ[かわいい]とした笑顔のままの、赤だった。

===
マンボちゃんを知っている全ての人に
こんな逸話が
数限りなく、あるのだろう。

すっと自然に何気なく、人の記憶に入り込む
春の陽射しのような優しい人柄。
マンボちゃんとの想い出、って
記憶しか無いのかな、、と思っていたが
マンボちゃんに影響されて買った楽器、という
何よりの想い出を
その日に思い出させてくれるところは
知らない間にしみ込んできては
ふとした瞬間に思い起こされる彼ならではの
最後の魔法だったのだと
思いたい。

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通り過ぎて、また振り返るように戻ってくる寂しさの波間に
ずっと漂っているような、一日。
悲しいというよりも、寂しい。ただ沈んでいく日没の中にいるみたい。

昨夜、広島でのライブの直前、マンボちゃんが会場前で撮った写真が
その会場のサイトにあがっていた。
あの河原でのバーベキューで持っていたより
ずっと大きくて、
大柄な彼に見合ったアコーディオンを抱えていた。
http://blogs.dion.ne.jp/pooh_yoko/archives/10174850.html

===
小さなことにでも、満面の笑みでいつも返してくれて
大げさなくらいに喜んでくれたマンボちゃんが
教えてくれたこの曲。
今週末の日曜日の昼下がり
マンボちゃんもよくライブをやっていたJK CAFEにて
歌うから
聞いててな。
マンボちゃんみたいに、”ええ感じ”で歌えるかどうか、分からへんけど。

〜For all we know〜
For all we know we may never meet again
Before you go make this moment sweet again
We won’t say “good night” until the last minute
I’ll hold out my hand and my heart will be in it
For all we know this may only be a dream
We come and go like a ripple on a stream
So love me tonight; tomorrow was made for some
Tomorrow may never come for all we know

きっと、私たちはもう、二度と会わないかもしれない。
あなたが行ってしまう前に、この瞬間をもう一度、素敵なものにしましょう。
おやすみ、は、言わないわ。最後の最後まで。
そして私が手を伸ばした時、その手の中には私の心が入ってるはずよ。
きっと、これはただの夢なのかもしれない。
私たちは寄せては引く波みたいに、出会っては、別れていく
だから、今夜は私を愛して。。。
明日は誰かのために、あるんだろうけど
明日は決して訪れないから。。。きっと。
===
マンボ松本氏。
6月1日 午前1時26分逝去。
The Twinsとのツアー先の広島にて。
急性心不全。
享年41歳。
Requiescat In Pace

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